※この記事はMegNegインストール後約2ヶ月強テストライドを済ませてから書いた記事です。

今回紹介する商品

昨日、車をピックアップしにバンクーバーへ行ったついでに、とあるバイクのアップグレードパーツもピックアップしてきたので早速インストールしていきたいと思います。

今回購入したのはRockshox MegNeg Upgrade Kit

実はずっと前から欲しくて探していたのですが、私のショックのサイズに合うものがなかなか見つからず…..

ショップに行っても在庫を置いているショップは無くて取り寄せのみ、それでも良かったのですが、高いのでずっと躊躇していました。

高いって言ってもカナダでの定価は$120なんですけどね^^;

そんな中たまたま$80で個人が出品しているのを見つける事が出来たので「明日取りに行くから絶対誰にも売らないで!」って言って買ってきました(笑)

MegNegってなに?

MegNegは「Mega Negative」の略です。

日本語に直訳すると「大きい負」いや意味わからん…..

この上の図はDebone Airの断面図ですが、青く塗りつぶした部分がネガティブスペースです。

これがMegNegではDebone Airと比べて最大で211%も大きくなります。

最大でDebone Airの2倍(211%)以上、スペーサーを全て入れた場合でも1.5倍(164%)のネガティブ側のスペースがあります。

実際に見比べてみても、MegNegの方が下のもっこり膨らんでいる部分が明らかに大きいですよね。

MegNegでどう変わるの?

ネガティブ側のエアが増える事は分かったけど実際どうなるか気になりませんか?

ただ細かく説明しだすとこの記事がとんでもなく長くなってしまう気がするのでここでは簡単に説明します。

まず、ネガティブ側のエアーはショックを縮めようという方向へ力が働きます。(上の図の青い矢印を参照)

MegNegのようにネガティブ側が大きくなることによって、ショックはより小さな力で縮むようになります。

より小さい力で縮むという事は小さな衝撃も吸収してくれるようになり、コイルショックに近い感覚、Debone Airよりしなやかに感じられます。

またMegNegでサグを設定すると、必ずDebone Airの時より多くのエアを必要とします。

この事からボトムアウトもしづらくなるのです。

簡単にまとめるとショックがよりスムーズになって、且つボトムアウトもしづらくなる!

これだけ聞いていると良いことずくしのように聞こえますが、MegNegを使うにはいくつかの条件をクリアしていないとMegNegをインストールしても意味がありません。

なのでその条件を見ていきましょう。

MegNegを使える最低条件!

先程も話したようにMegNegアップグレードは全てのライダーが使えるわけではありません…

まず前提条件ですがMegNegはDeluxeまたはSuper Deluxeにしかインストールできません。

一昔前のmonarchでは残念ながら使用できません。

ここからが重要な条件です

条件その1

既にボリュームスペーサーを最低でも2つ使用していること。

もしDebone Airでボリュームスペーサーを使わずに、もしくは1枚でショックのセッティングが出ている場合はMegNegを使うとストロークを使い切れなくなります。

私はもともと3枚使用していて、最初は1枚だけ減らしましたが、それではストロークを使い切れず最終的に2枚減らしました。

ネットのレビューを一通り見ても、だいたいみんな2枚減らしています。

条件その2

エアー圧に余裕があること

Debone Airで既にエア缶の最大値である325psiに近いエアを入れている場合、MegNegに変えると更に高いエア圧が必要になり、最大値を超えてしまうので体重が重いライダーは注意が必要です。

平均で20%から30%ほどエアを足す必要があります。

この2つの条件がMegNegをインストールする際に必ずクリアしておかないといけない条件です。

いざMegNegインストール!

と、いってもここでは細かくは紹介しません。

ブログより、動画の方がわかりやすいですからね。

私は今回動画は作っていませんが、YouTubeに沢山動画が上がっていますのでそちらを参考にしてください。

インストールに必要なグリスやオイルはキットに含まれていますが、工具については各自で揃える必要があります。

ただ、難しい作業ではないので慣れていたら数分で終わってしまいますよ!

MegNeg実際に使ってみてどう?

私の場合MegNegをインストールして大正解でした。

特にいま私が乗っているBronsonはNomadのストロークをただ単に縮めただけという印象が強く、簡単にボトムアウトしやすいリンク設計になっています。

SantaCruzもこの問題を把握しており、その証拠にBronsonには元からボリュームスペーサーが最大の3枚インストールされた状態で出荷されます。

私は比較的体重が軽いライダーなので、適正なサグを設定するとエア圧が低いので十分なボトムアウト抵抗を得られず、それほど大きくないヒットで簡単にボトムアウトしていました。

幸いなことにBronsonはボトムアウトしても比較的気が付きにくいですが、逆に常にボトムアウトしていることを意味します。

またいくら気が付きにくいとはいえ、ボトムアウトで体制を崩すことはしばしばありますし、しないほうが良いことに変わりはありません。

そこでボトムアウトを少しでも防ぐために、エア圧を上げるわけですが、そうすると初期の動きが悪くなり結局別の問題が出てきてしまいます。

ここで今回紹介したMegNegをインストールすることにより、初期のスムーズな動きと、ボトムアウト抵抗の両方を得ることが出来ました。

MegNegをインストールしてからボリュームスペーサーを2枚減らしましたが、殆どボトムアウトすることはなくなりました。

また小さいバンプに対しての感度も良くなったことにより、タイヤのグリップも増えてより早く走れるようになりました。

エアショックですが、よりコイルに近いフィーリングになります。

Debone Airと比べて多少重量は増加しますが、コイルショックほどではありません。

まとめ

もしあなたがより高いボトムアウト抵抗や、初期のスムーズさを求めているライダーであればMegNegは優れたアップグレードオプションとなる可能性があります。

Debone Airでセッティングを出しきれない私のような体重の軽いライダーでよりアグレッシブなライドを好む人には、ショックをまるごと交換するより安く済ませることができて、効果も抜群です。

ただし、全てのフレームや特定のライダーに最適とは限りません。

自分の今のセッティングやフレームのリンク特性を理解した上でアップグレードを検討してください!