オパララ ベイスン

ニュージーランドは南島の、ウェストコーストを道路が続く限りまで北上したところにある。

何せアクセスがしにくいもので、南島のロードトリップをする人にも弾かれてしまいがちな場所で、現に私も前回はここまで足を伸ばすのを断念した。

でも、もし南島を旅行するのなら、本当に絶対に絶対に来た方がいいです。

どんな主要都市をスキップしてでもどうしてもここまで来た方が良い。

なぜって、あまりにもユニークすぎる。世界中できっとここでしか見れない、感じられない、エネルギーがある場所だからだ。

私にとってニュージーランドの旅で一番印象に残る場所となった。

出発は朝早かった。

オパララアーチまでのオフロードがなかなか険しいとの情報を得たので、対向車とすれ違わなくていい朝一を狙う。

4WDじゃないとキツイとのコメントも見たので、ハイエースで行けなさそうならバイクでアプローチする準備もしていたが、実際心配していたほどでは全くなかった。

高さ制限2.8mと、入り口に書いてあったので大きすぎるBritz等のキャンパーは行けない様だが、オフロードのコンディションは普段運転し慣れた人であれば、そんなに気にする事は無いだろう。

 

到着してまず、このモイラ ゲート アーチのトレイルを歩くことに。

このあたりの緑はより一層生き生きとしていた。見たことのない植物が足元から頭上まで、見えるところ全て貼り巡らされていて、まるでホビットの世界に迷い込んだみたい。

しばらく自然の中を歩いたら、岩の中を降りて行く階段が現れる。

それを降りて行くと目の前に現れるMoira gate arch。
一瞬目の前に見える景色があまりにも尊くて、信じられない気持ちになる。

 

私はここでしばらく止まってしまった。

出来ることならこの岩の上で、一日中この景色を眺めていたい気持ちになった。

このアーチの向こう側に流れるオパララ川の茶色さにもビックリ。

これはタンニンの成分のせいでこの色になるらしい。

味見してみたらちょっと渋く、確かにお茶と言えばお茶の味がした。

 

このアーチをくぐったところにある砂浜まで歩くことが出来る。

帰りに振り向くと、霧が現れ、景色がまた一層と幻想的になっていた。

途中に登場するミラーターン(Mirror Tarn)という湖が今まで見てきた中で一番見事に鏡面反射したレイクだった。

むしろレイクに映っている世界の方が美しく見えるかのような。

 

次に向かったのはオパララアーチ。

こちらはジェット機2機分以上の大きさの強大なアーチだそうだ。

巨大なアーチの下まで降りて川の壁面の崖をよじ登り冒険してみた。

 

一通り遊んだ後はこの川沿いに歩いて駐車場まで一旦戻る。

それにしても不思議な色の川だ。漆の様にも見えるし、火の川の様にも見える。

 

 

 

そして次に向かうは、アーチの駐車場からさらに奥まで3kmほど運転したところにある洞窟エリア。

洞窟探検前にランチを食べていたらウェカ(Weka)が寄ってきた。

この子達本当に憎めないタイプの悪戯小僧。

オーツ麦が一番好みの様で気が狂ったようについばんでいた。

 

さて洞窟探検へ出発。

一つ目の洞窟は残念ながらメンテナンスで閉まっていたので、私たちは2つ目の洞窟、ボックスキャニオンケーブ(Box Canyon Cave)へ行く。

 

このケーブが思ったよりも深い!何の目印もなく、どこまで続いてるのか分からないけどとりあえず進める隙間を見つけて奥へ奥へ進んでみた。

このケーブは氷河期の終わりにグレイシアが溶けてできた水路が何億年とかけて乾き切って完成したドライケーブらしい。他の多くのケーブと違って水路が無く、砂漠のトンネルをあるいてるみたいな気持ちになる。

真っ暗闇を歩いていると、時間がぴったりと止まった世界に迷い込んだ気持ちになった。

行き止まっては、進めそうな小道を探してって繰り返し、ここから抜け出せるのか寧ろ私には定かでないくらいまで進んだ時にまさき君が不思議なものを見つけた。

天井からぶら下がってる玉!

とっても美しかった。これはニュージーランドで一番大きい蜘蛛の卵らしい。この中で最大50匹までの生命が育ち、生まれる蜘蛛さんは、350億年前から存在していた可能性があると、書かれていた。

私はそれを読み、時空を超えたような気持ちになるのも無理ないわ。と、一人で納得したのであった。

 

何時間、いや、何日間その洞窟にいたか分からない気持ちになりながら、ようやく洞窟脱出。

洞窟をでた後でこの辺りを見回すと、恐竜もこの景色を見たのかも知れない。とロマンが広がった。まぁニュージーランドに四つ足の動物は居た過去はないのですが。

 

いよいよちゃんと現実世界に戻って来ないといけない。と、次はこのウェストコーストの道の最北端までドライブ。そこから始まる、ヒーフィートラック(Heaphy Track)をトレランすることに。

このトレイルは全長78.4km、ニュージーランド グレートウォークの一つに登録されていて(ミルフォード トラックもその一つ)、この美しいニュージーランドの中でも有数の素晴らしいトレイルだ。

こちら、驚くべきことにマウンテンバイクで走ってもいいらしい。今回は断念するが、絶対に次回挑戦すると心に決めた。

さて、今日はどんな感じなのか下見も兼ねて最初のキャンプエリアのスコットビーチまで走ることにした。

 

このスコットビーチがまた本当に美しい。

 

砂浜の砂ですら輝いていて、ふと、昔持ってた小さな瓶に入った星の砂を思い出した。

さて、一日中楽しんだので、カラメアのキャンプサイトに戻ります。

今日は一日中遊んでお腹が空いたか前菜も作って、いつもより沢山ご飯を作ってしまった!

このキャンプ場の食堂スペースが、ちょっと公民館のような雰囲気があって面白い。

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