ニュージーランドに来たら絶対にしたいアクティビティー5本の指には絶対入るTongariro Crossing(トンガリロクロッシング)。
とてもユニークな景観のトレイルで19.4キロのウォーキングの間に沢山の見所がある。
私はもうこのクロッシングをするのは6回目だったけど、それでも息を飲む景色に驚かされ、
またもや沢山の写真を撮ってしまった。

私たちの宿泊してるDiscovery Lodge(ディスカバリーロッジ)はどこよりも朝早い送迎バスを運行している。
この朝一に出発するバスに乗るのが本当に大事。
とっても人気のアクティビティーだからやはりデイタイムにはトレイルもかなり混んでくる。
その分朝一のバスに乗ったらほとんど誰にも合わずに自分たちのペースで楽しむことができる。
そして何より丁度中間地点にある美しいレイクのそばで
その美しい景色を独占してランチタイムを楽しめる。
またニュージーランドは日差しが強いのでお日様が高くなってくるにつれて
だいぶ温度も上がり体力を持っていかれるのも防ぐことができる。
朝一番に出発することのメリットは沢山だ。

早朝4時45分、まだ真っ暗な時間にバス乗り場へ集合。
そこからおよそ15分ほどででクロッシングのスタート地点に到着。
5時すぎ、まだ薄暗い中クロッシング開始。
朝はまだとっても寒かったので私たちは全ての上着を着て出発。
そこから一番初めの見所、Soda Springs(ソーダスプリングス)へ向かいます。

約1時間ほど歩いたら出現するソーダスプリングスへの分かれ道。
コースから30分くらいの寄り道になるけど小さな美しいオアシス、寄り道の価値あり。

綺麗に整えられた黒い山道を登っていくと目の前に現れるMt.Nauruhoe(マウント ナウルホエ)。
この山はロードオブザリングでフロドが指輪を捨てたゴンドールの火山として有名。
ナウルホエの頂上までは往復でおおよそ4時間の寄り道で、
私が最初にクロッシングをした2016年はこの山にまだ登ることができたのだが、
今はもう推奨されていない。
その理由は、この山の頂上はこの地に昔から住む人達にとって伝統的に意味のある場所で、
それをリスペクトしようということになり、登山客には立ち入って欲しくないとなったらしい。
現に前回はあったサインボードは全て撤去されていた。
実際にこの山を登ったことはあるが、とても楽しいと言えるハイクではなかった。
とにかく斜度がキツくて、小さな岩がゴロゴロしているので
一歩進んで半歩下がるを繰り返してずるずると登っていくのはなかなかの至難な技だった。
前を歩いている人も岩をゴロゴロ落としてくるので注意してないとかなり危険だし。
しかし登ることが禁じられているわけではないので、現にGPSマップを見ながらそっちの方に向かっていく人を見かけた。
私自身はナウルホエは登るためではなく見るための山だと思っている。

そのMt.Nauruhoeを横目に見ながらクロッシングは新たな美しいパート、Southern Crater(サウザンクレーター)へ向かう。
砂埃の舞う月面を歩いているような場所。
どこまでも続くフラットで何も無い黒い土のクレーター。火山が生み出した美しい地形。

クレーターを抜けると傾斜がキツイ岩山に入って行くのだが、
その岩に塗料のような黄色や青、オレンジのシミみたいなのが付いているのが可愛かった。
あの色達は一体なんなんだろう。


そして迎える1886m地点、このトンガリロクロッシングの頂上。
このセクションはいつ来ても風が強い。ひどい時はしゃがまないと飛ばされそうになる。
右手側にRed Crater(レッド クレーター)が見えるのだがその噴火口はすごい迫力。
左手側にはBlue Lake(ブルーレイク)。まん丸の青くて美しい湖が少し遠くに見える。
そしてその先に歩みを進めて行くといきなり目に前に現れる三つの美しい緑色のプール、Emerald Lakes(グリーンレイクス)。
この辺りは所々スチームが上がっていて、地面に手を当てると地熱を感じる。

私たちはこのエメラルドレイクスの景色を見ながらランチすることにした。
頂上付近は風が強すぎるので、エメラルドレイクまで降りてきたあたりで腰を下ろすのが調子良い。

頂上付近で出会ったお花、プラスチックでできたみたいにテカテカで始めはこんなところに誰か冗談でフェイクのお花を添えて行ったのかなって話してたんだけど、よくよく見てみたらちゃんと根っこを生やしていた。
バターカップフラワーという名前の花だった。日差しが強かったからあんなにテカテカに見えたのなぁ。
他の登山客もそれはフェイクフラワーだと疑わなかった。
このトレイルの中で唯一見た花だった。

そんなこんなでトレイルは下山に向かっていく。
色んなところでシューシュー言いながらスチームが上がってるのを見ると、
この山はいつでもまた噴火する準備をしているみたいに見えた。
現に前まであったKetetahi Hut(ケテタヒ ハット)は何回かの噴火による落石がヒットしたため
取り壊されて、今はお手洗いが置いてあるだけになっていた。

目の前に広がるRotoaira Lake(ロトアイラ レイク)を見ながらの下りのトレイルは
クネクネととても長くこのセクションは正直そんなに楽しくもないので、
ハイキングバディと楽しくお話しでもしながら降りるといいでしょう。

最後のカーパークまでのセクションは森の中に入っていく。
久しぶりの木陰と川のせせらぎの音が嬉しい。

通常7−8時間ほどかかると言われているこのトンガリロクロッシング、
景色の移り変わりが素晴らしいのと同時に天候もコロコロ変わるので、
挑戦する時は十分なレイヤーの服装とレインジャケットを持っていくのがマスト。
あとは1.5リットルの水とランチ、ウォーキングスティックもあると楽。
そして駐車場は4時間制限があるから自分で車で行くことはでいないので、
是非是非Discovery Lodgeのシャトルサービスを利用して朝一の清々しい登山を経験してほしい。

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