オールドゴーストロード2日目。

オールドゴーストロード1日目 85kmのMTBアドベンチャー(NZバンライフ83日目)

またもや大雨の朝。今日はとっても滑りやすそうなセクションを通るので雨がマシなるのを待つ事に。

しかしこの大雨の中、出発しようと準備をする一人の若者が。

彼は昨晩も遅くに到着した人だった。聞くと確か2時頃にスタートして、ここへ到着したのが夜の9時くらい。なかなかの強者だ。しかもトレイルバイクではなくグラベルバイクで来たからここまでの道のり、最後の方はずっとバイクに乗ることすら出来なかったから大変だったらしい。

このオールドゴーストロードの旅程を明後日の朝までには終える予定で組んでいるらしく、早く出発しないと間に合わないのだそうだ。

大雨だったので気をつけてね、と、皆で見送った。

ところがその彼が出発した1時間後くらいに舞い戻ってきた。

なんとタイヤがパンクしてしまったそうな。サイドがガッツリ裂けてしまっていた。

ここで自転車のことならなんでも任せてまさき君が、機転を利かす。プラスチックを見つけてきて、炙って溶かしてタイヤの穴を塞ぐことに成功。

結局彼は完走を諦め、元来た道を引き返す事にした。幸いなことに、ウェストポートの自転車屋さんまでは応急処置のタイヤで問題なく走れたらしい。

そんな彼も言っていたが、このオールドゴーズトロードはちゃんとしたトレイルバイクを用意して臨んだ方が良い。他にも彼と同じようにグラベルバイクを持ってる人を見かけたが、その人達もバイクをプッシュして歩いていた。

もちろん歩くこと前提とした、ゆっくりめの旅程を組むことができるなら完走できるだろう。しかし、バイクに乗ることを楽しみたい人は、私くらいのグレードのトレイルバイクは必要だ。

そんなこんなしていたら、雨もマシになってきたので私たちも出発する事に。時刻は12時を過ぎていた。次のハットStern Valley Hutまでは13kmの道のりだが、ここがオールドゴーストロードの全行程の中で最もテクニックを要するセクションとも言われている。

Goast Lake Hutを出てすぐにアベレージクラスな見た目のGoast Lakeがある。そこを超えるとスイッチバックのタイトコーナーの下りが始まる。

そして現れる美しいSkyline Ridge。

 

今から進む方向に山しか無い。見渡す限り山山山。

ふと、このオールドゴーストロードを作ってくれた人に感謝の気持ちが湧いてきた。誰かが切り開いてくれなかったら、私は自らでこんなニュージーランドの僻地、山しか見え無いところに身を置くことなんて、人生で起こり得なかっただろう。

このスカイラインを走るのは大変気持ちよかった。その名前の通り、地球上で一番空に近い場所をスイスイ走ってるかのような気持ちにさせてくれた。

その後は、結構地獄の階段、Skyline Stepsが待っていた。

雨だし滑りやすいし、思ったより階段は続くしで、なかなか気の張るセクションだった。どうやらここ、バイクで走れるように迂回ルートを作り中らしい。実は今回その工事が終わっていることを願っていたのだが、2024年1月現在でまだ完成はしていなかった。

この階段を降りてからは、沢山の沼や川を超えまくるどろんこ楽しい下りセクション。ここでどろんこになりすぎで、完全に下半身が水浸しになってしまった。

 

そうして出発から2時間ちょいで次のハット、Stern Valley Hutへ到着。

時刻はまだ2時半と早かったのでもちろん一番乗りの到着。今日はもうお天気も良くないし、事前に予約していたのもこのハットなので早めに休憩、ゆっくりすることにした。

一番乗りの仕事、まずは暖炉に火を付けるまさき君。これでずぶ濡れになったギアを乾かせる。しかし、次に到着したハイカーが、こんなに暑いのに暖炉に火を付けるなんて。と、呆れて外に涼みに行った。しかしその後に到着した違うハイカー達は、喜んで周りを取り囲むように濡れたギアを乾かしだした。

百人百様のご意見ですね。私は、夏でも山小屋の中は暖炉が付いてるのが好きだ。あったかくてホッとする。

結局のところ、新陳代謝の良すぎる彼女もあとから並んでブーツを一緒に乾かすことにしたようだった。

 

晩御飯は今日もパウチのリゾット。今日は昨日と違って貴族達がいないので、特に晩ごはんサプライズは起きなかった。

ここで気づいたのは、お水の味の違い。どのハットも雨水を溜めて使っているんだけど、昨日泊まったGoast Lake Hutの水はそのままで美味しい水だった。しかし、このStern Valley Hutの水は雨水っぽい味がした。別にそのまま飲んでも全くなんの問題もなかったのだが、一旦沸騰してから飲んだほうがおいしかった。

今日はこのハットに、総勢9人が泊まるようだった。内4人はプライベートハットを予約していたらしく、すぐ外に見える小さな小屋を寝室にしていた。

4人組で予約したらその方がお安くなるのかもしれないいけど、小さなハットにはバンクベッドが置いてあるだけで、寒いし真っ暗だと。確かにその小さなハットは、窓もとっても小さくて、月明かりですら入らなさそうだった。

この二日目は雨のせいであまり進めなかったため、明日は45kmとなかなか長距離ライドになる予定だ。

 

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